2025.2.19
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小泉宏美さん・鈴木裕子さん・嶋田繭子さん
(写真左から)小泉宏美さん・鈴木裕子さん・嶋田繭子さん
西郷村の山間部に位置する川谷地区。古くからの住民だけでなく、移住者も多い地域です。今回のインタビューは川谷地区へ移住した3名に、リアルな声をお聞きしました。
鈴木裕子さん…28年前に移住。現在は「キッチンキツツキ」の屋号で、お弁当やお菓子を作って販売している。今回のインタビューは、キッチンキツツキで行われた。
嶋田繭子さん…千葉県から結婚を機に移住。川谷地区の静かな大自然での暮らしが大のお気に入り。
小泉宏美さん…嶋田さんと同じく、結婚を機に福島県本宮市から移住。お気に入りスポットは西郷瀞。
【鈴木】自宅を建てたのが28年前だったかなと思います。長女の小学校入学に合わせて家を建てて引っ越してきました。
私は福島県いわき市で生まれ育ったのですが、いわき市は規模の大きな街なので、私の通っていた小学校も中学校もとても大きな学校だったんですね。もともとは教員をしていまして、川谷小学校に赴任してきた時にこの土地にはとても惹かれるものがありました。小さな学校なのでとても家族的で温かいんです。PTAの方々も協力的でした。お父さんたちが頻繁に学校にいらっしゃって、PTA総会などでとても活発に発言されるんです。そういうところにとても魅力を感じて、いずれはここに住めたらなとという夢を抱いていて、実現しちゃいました(笑)。
【嶋田】私は千葉県から結婚を機にこちらに移住してきて、22年目になります。もう実家に帰っても、自分の居場所はほとんどなくて、こっちが我が家っていう感じで過ごしています。
【小泉】私も結婚をきっかけに移住しました。4年半ぐらい前に引っ越してきて、川谷地区に来てからは1年半ぐらいになります。出身は同じ福島県の本宮市というところです。西郷村に来ていいなと思ったのは、意外に交通の便が良くて高速のインターチェンジもあって、新幹線も停まって関東方面にも行きやすいなって感じました。買い物するところもぎゅっと詰まってるので、不便を感じることはあまりないですね。
【嶋田】 蛇口から出る水は井戸水じゃなくて、山の湧き水なんですよね。それを引っ張ってきています。
【鈴木】 軟水ですよね。
【嶋田】 超軟水って言ってました。
【鈴木】 お米とか炊いてもおいしいと思いますよ。
【嶋田】 お風呂も柔らかくていいですね。
【小泉】 ここは友達が来るとみんな静かだねって言います。鳥の声しか聞こえないって。
【嶋田】 朝に鳥の声で起きるような感じですもんね。
【鈴木】友達がよく泊まりに来るんですけど、みんなぐっすり眠りますね。星も月もきれいだよね。それから川谷マルシェっていうのが始まって2025年で3年目になるんですけど、ずいぶん人が集まってきてますよね。5月から11月までなんですけど、月に一回、原則第1日曜日に。場所は川谷小中学校の前です。私たち、コロッケ組っていうのを作って(笑)。川谷ってじゃがいもがとってもおいしいとこなので、じゃがいもをPRするっていう意味でも、マルシェでコロッケ販売をしてるんです。おかげさまでいつも売り切れなんです。お二人にも手伝ってもらってコロッケ作るんですよ。
【小泉】ご近所付き合いも程よく。お隣さんとかにも、本当によくしてもらったりしていい感じです。
【鈴木】(小泉さんを指して)可愛がってる(笑)。
【小泉】いい人ばっかりです。
【鈴木】私も、コロッケの人手が足りない時に来てもらって本当に助かりました。
【嶋田】本当に楽しい。声をかけてもらえて良かったです。郵便局の職員さんも来てくれて。
【小泉】ここに住みたいと思ったきっかけが、西郷瀞なんです。すっごい水がきれいで、将来もし子どもができたら一緒に遊びたいって思う気持ちはあったので、身近にこんなにいい場所があるってびっくりしました。
【鈴木】私はもう何と言っても、川谷の学校が良いと思います。自分が働いて、こういう学校に自分の子も入れたいなと思える学校だったのでね。
【嶋田】今はそんなにしないけど、夫は熊のすべり台とか一休みの滝なんかにしょっちゅう行って遊んでたっていう話をしてますね。私の娘はいま上が20歳で下が17なんですけど、その子たちも学校の行事でそこでクライミングしたりとか、授業の一環で行ってたんですね。だから子どもたちもそこの川も西郷瀞も、熊のすべり台とかも自分たちの場所っていう刷り込みがあるみたいです。熊のすべり台は本当にきれいな岩盤があって。熊のすべり台っていう名前は、誰が付けたのか分かんないですけど。
【鈴木】いろんな名前が付いてるんですよ。この先には涙が出る丘っていう、誰が付けたのかね。そういうふうに言われている360度パノラマの丘があるんです。
【嶋田】行ったことない?
【小泉】ないです。
【嶋田】みんなで歩きます(笑)?
【鈴木】昔はそこに冬に雪が降るとスキー担いで先生と子どもたちが行って、スキーの練習をしてね。
【嶋田】今日の話をきっかけに、夏行きますか。
【小泉】散歩したい。
【嶋田】浮き輪持って、一休みの滝に遊びに行く子もちらほらいるんですよ。
【鈴木】あとホタルが見られる。小泉さんの家のほうだね。
【嶋田】水がきれいだから。あとまわりに畑やってる方が多いので、お野菜いっぱい頂きます。もう白菜やら、何から何まで袋に入れて待っててくれるんです(笑)。
【鈴木】帰ってくると誰が持ってきてくださったのかわからない野菜がいっぱい家の前に並んでいたりします(笑)。
【嶋田】枝豆とかも置いてあって、えーっ!てなって(笑)。夜遅くなって、ライトを照らしながらパツパツ切って。でもゆでたての枝豆はおいしいから。
【鈴木】枝ごと来るのね。
【嶋田】誰が置いてくれたのか何となくわかりますけど。
【鈴木】わからないのもある(笑)。
【鈴木】川谷小学校・中学校は特認校(※)と言って、村内に住んでいればどこからでも通えるんです。特認校になったのは、この20年ぐらいですかね。昔はそうじゃなかったんですけど。小学校と中学校が同じ校舎なんですよ。
【嶋田】アコーディオンカーテンで仕切られてて。何年か前からは小中一貫校になって。でも一貫校になる前から中学校の先生も小学校の先生も乗り入れ授業、交換授業みたいなのが始まって、子どもたちにいろんな学びを幅広くしていただいている感じです。
【鈴木】職員室も、小学校の先生と中学校の先生がひとつで。情報交換しながら子どもたちのことも手厚く見てもらえる、そういう環境があると思います。
【小泉】川谷に来てからは、買い物するのは離れたんですけど、今はネットで何でも買えるので。そんなに不便さは感じてないです。
【鈴木】私は子どもが2人とも白河の高校に通ってたので、その通学が大変だったなって思います。嶋田さんも。
【嶋田】そうですね。子どもが通学真っ最中ですけど、毎日送り迎えで。バスも本数がないのであんまり使わないですね。車は1人1台必須です。あと川谷は街灯が少ない。
【鈴木】お店も、一軒もなくなっちゃいました。お店があるといいなと思う時はときどきあります。
【小泉】意外と何代も前から住んでいる人が少ない地域だから、しきたりとかそういうのがなくて、近所付き合いもさっぱりしてていいなと思いました。若い人にもぜひ来てほしいです。
【嶋田】私も住むにはすごくいいところだと思います。車の運転が苦じゃなければ。白河市内に住んでる友だちに、「大変じゃない?」ってよく言われて。こちらからすると、白河市内はもう目と鼻の先みたいな距離なので、全然買い物に行くのも苦じゃないです。
【鈴木】今(国道)289号線にたくさんお店ができたんですよ。ドラッグストアとかスーパーもできましたし。なので、そういう意味での不便は全然感じないですね。
人がよくて、空気がよくて、食べ物がおいしいのが川谷ですので、ぜひ遊びに来て良さを感じていただけたらなと思います。
【嶋田】夜暗くなって、余計な明かりがないのが私は大好きです。星を毎日見て、ああ明日晴れるなとか、そういう単純ですが本当に自然を感じながら生活してるのがすごく気に入っています。子どもたちも一回遠くに行っちゃうかもしれないけれども、今の時代どこに行ってもいろんな仕事が出来ると思うので、拠点をここにして生活してほしいなって。自分の子どもに対しても思うし、若い方たちにも来てほしいです。高齢化で農業をやめてしまう方に伝授していただいて農業をやるといったことも可能だと思うので、広いところに住みたい方にはぜひ一度見に来てもらいたいですね。
【小泉】すごく静かで車の音もしないですし、ゆったり静かに暮らしたい人にはとってもおすすめです。牧草地とか広々としたところが多いので、四季折々の景色も楽しめます。お散歩してる人や犬連れている人も多いです。
【嶋田】紅葉を見に行かなくても窓からの景色がきれいだよね。
【鈴木】緑も綺麗だしね。起業も村が応援していると思うので、起業したい人は西郷村、良いと思います。
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